よしだしゅぞうてん
『手取川・吉田蔵』『てどりがわ・よしだぐら』
石川県白山市安吉町【蔵元杜氏:吉田泰之】
創業150年となる吉田酒造店。数年前に代替わりした泰之蔵元が酒蔵のすべてを取り仕切っています。
この泰之蔵元。普通の蔵元とは全く違う感性の持ち主で酒業界に旋風を巻き起こしそうな予感です。伝統の格式を重んじる「手取川」シリーズ。昔ながらの技法をしっかりと守りながら現代に合う味わいに仕上げています。
そして、注目すべきは「吉田蔵」シリーズ。富山県内ではなかやす酒販が唯一の取り扱いとなっております。こちらは、革新的な挑戦を続けるシリーズです。すべての原料米を地元の契約農家とともに作り、仕込み水は白山の百年水を使用。醸造方法も昔からの伝統技法である「山廃仕込」で造られます。
手取川のお酒はどれもこれも綺麗なお酒です。スムーズで爽快。「どうだ、うちのお酒は旨いだろう!」って、押しの強い酒でなく、芯はあるけれど香りも控えめでお料理に寄り添うようなお酒です。
蔵訪問当日は吉田泰之蔵元自ら蔵を案内していただきました。近年、石川県内では飛ぶ鳥を落とす勢い!と評判の『吉田蔵』ですが、今回の訪問でその理由が分かったような気がします。
“なにより、細部へのこだわりが凄いっ!”のです。美味しい酒さえ醸していれば、後は大丈夫・・・ということではなく、酒は醸されて半分という考えから、その後の火入れ、貯蔵、流通における品質管理には、これでもか!というまで惜しみなく投資し、最新の注意を払っておられることに大変感銘を受けました。蔵の全てを隠すことなく(この大事な時期に麹室まで)見せていただき、これからも手取川の酒質は益々向上し、多くの日本酒ファンを魅了し続けることを確信したのは言うまでもありません。