たまあさひしゅぞう
『玉旭・おわら娘』『たまあさひ・おわらむすめ』
富山県富山市八尾町【蔵元:玉生貴嗣 杜氏:嶋 光国】
夏が過ぎて心なしか暑さも落ち着いた頃、おわらの町越中八尾はにわかに賑わいを見せます。情緒豊かで優雅な歌と踊りの祭り「風の盆」が始まります。街は「風の盆」一色になり3日間酔いしれる。酒の名「おわら娘」は、手塩にかけて育てた娘を嫁がせて幸せになってほしいが、嫁にやらずにいつまでもおわらを踊っていてほしいという願いの物語。そして風の盆が終わると静かに秋がやって来ます。
その街に「玉旭」があります。
蔵の歴史は富山県内でも2番目に古く、ゆうに200年を超えています。
常願寺川水系の綺麗な水から淡麗辛口と一言では言い表す事の出来ない旨みのある酒ができあがります。
玉生蔵元、嶋杜氏に蔵を案内していただきました。玉生蔵元と共に、“顔の見える酒造り”“地元に根付いた本物の地酒としての玉旭”というコンセプトの元に、山田錦・五百万石・雄山錦など、県内産の酒米を中心に使用した酒造りにこだわり、二人三脚で頑張っておられます。
八尾の山中に自社で無農薬のお米を栽培し、そこから出来たお米で酒を醸した新しい表現を持った酒母搾り日本酒「マザー」や「エコーズ」などをリリースするなど、いつも挑戦的で芯の通った酒が出来上がっています。
特に長い間蔵の歴史と共に歩んできた、県産米の雄山錦には、お二人とも大変思い入れが強く、これまでの酒造りの中で培ったデータを生かし、純米酒としての雄山錦のもつポテンシャルを最大限に引き出そうと、ボディのある生酒タイプ、そして味がのって後ギレの良い熟成タイプの二種類を使い分け、新しい市場を開拓したい!そんな熱意を肌で感じました。